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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

2016年、便所で読んだ16冊

便所で本を読むということ 新年早々に汚い話で恐縮だが、2015年の年末頃から「便所で本を読む」ということを続けている。便所で座っている間は読書の時間。2016年にこれを習慣化することを年間目標のひとつに定め、継続することができた。 一応、便所で本を…

道後・Meets Arts OPEN COLLEGE -道後のアートを考える

"Meets Arts OPEN COLLEGE"へ 10/9-10の週末は、道後での"Meets Arts OPEN COLLEGE"へ。道後オンセナート2014のプロデュースを手がけた松田朋春さん、市の担当者、地域団体/ホテル社長の代表者をお招きし、松山でのアートフェスティバルを考える勉強会とワー…

内子、酒六酒造と建築物の保存

内子の街並みの成立について 愛媛の伝建地区である内子へ。愛媛の重要伝統的建造物群保存地区は、この内子(八日町護国)と宇和町卯之町の二カ所が選定されている。 内子は製蝋で栄えた地区で、江戸後期に考案された技法により製蝋が産業化し、明治中期に最…

四年ぶり、新緑の仙台を走る -二度目の仙台国際ハーフマラソン

仙台、二度目の「仙台国際ハーフマラソン」へ。 仙台は前職での転勤に伴って2年間を過ごした土地で、「杜の都」というだけあって木々の緑が印象的な街。2012年に初めてハーフマラソンを走ったのがこの仙台で、定禅寺通りの並木道の下を走るのは実に気持ちよ…

本のメモ: デービッド・アトキンソン『新・観光立国論』

2015年に出版された『新・観光立国論』(デービッド・アトキンソン著)は、外国人旅行者が増加し、消費の拡大による「爆買い」という言葉が定着した一年を表すような一冊だと思った。 著者の主張と論旨は明確である。人口が減少する日本においてはGDPを維持…

二度目の愛媛マラソン

先月の話ですが、2月7日に愛媛マラソンを走ってきました。二度目の愛媛マラソン。ランニングのポータルサイト"RUNNET"で人気投票1位にもなったことがあり、1万人が走る全国でも人気のマラソン大会です。愛媛マラソンのコースは、松山の中心である松山城の「…

藤村龍至 講演会 「縮小時代の建築家像-ソーシャル・アーキテクトをめざして-」

11月21日(土)は香川・高松にて建築家 藤村龍至さんの講演を拝聴。テーマは「縮小時代の建築家像-ソーシャル・アーキテクトをめざして-」。香川建築士会若手建築士研鑽事業。 いやあ、おもしろかったし勉強になりました。 ざっくりといえば、まずは戦後日…

道後オンセナート2014 9つの「泊まれるアート」をめぐる "HOTEL HORIZONTAL"

2014年は、四国松山にある道後温泉本館が改築されて120周年にあたる。この機会に松山市の道後で開催されているアートフェスティバルが「道後オンセナート2014」である。4月のグランドオープンではライゾマティクスによるプロジェクションマッピングが道後温…

地震発生から1ヶ月の記録 ―仙台市中心部の場合

はじめに 地震発生から二ヶ月が過ぎようとしている。私の生活はほぼ完全に地震前と同じレベルまで回復したが、生活の隅々まで見渡せば、今回の震災に起因する不自由・不便がまだたくさん残っているし、仕事の性質もすっかり変わってしまった。本当に今さらだ…

仙台の津波と都市計画

昨年に仙台に赴任して、初めて仙台市内の高層ビルから目にした仙台の風景に、異様な感じがしたのをよく覚えている。 仙台市内のビルからは遠く太平洋まで望むことができるが、太平洋側を見渡したとき、仙台の「市街地」と、市街地の周囲に太平洋まで広がる「…

竹泉荘 Mt.Zao Onsen Resort & Spa

竹泉荘 Mt.Zao Onsen Resort & Spa ギャラリーラウンジ。 パノラマビュースイート。琉球畳や仙台箪笥、西陣織による襖などの小物を効かせながら、和のテイストを基軸に仕上げられている。 ガーデンスパスイート。窓の外には内風呂とは別の露天風呂がある。 …

リノベーションシンポジウム東北+事例視察 メモ

2010年10月30日、<建築および集合環境のリノベーションによるストック化>をテーマとするHEAD研究会という団体の主催する、リノベーションに関するシンポジウム+事例視察に参加した。 地方都市の中心商店街の空洞化、人口の減少に伴う空き家の増加、高齢化…

11.29"NANSHIYON?"開催 ―岡部修三らが出演

愛媛・松山を舞台に活動するアートNPO「カコア」主催によるアーティストトーク・交流イベント"NANSHIYON?"が11月29日(日)渋谷 WOMB LOUNGEにて開催される。建築からは、岡部修三さん(upsetters architects主宰)が出演。建築界の中でも最年少建築家といえ…

屋根の空間、屋根の可能性−隈研吾「根津美術館」

隈研吾「根津美術館」(2009年) 日本・東洋の古美術を収蔵・展示する根津美術館。和風を思わせる渋い外観。 屋根・軒 正門からのアプローチ。軒下の空間。 アプローチの壁面には竹が並ぶ。 庭園より本館を望む。20,000坪の庭園側には瓦屋根による表情をみせ…

時を越えて「愛される」建築とは?―A・レーモンドの群馬音楽センター

アントニン・レーモンド「群馬音楽センター」(1961年) 建築正面側。外観はあまりパッとしない。 側面にまわると、鉄筋コンクリートによる折板構造がそのまま表現されているのがわかる。 2階の開放的なホワイエ。内部にも折板構造がそのまま表れている。壁…

「大倉山アソカ幼稚園」−ふじようちえんに続く、手塚事務所の幼稚園建築

「ふじようちえん」で建築学会賞を受賞した手塚建築研究所(手塚貴晴+手塚由比)が新たに設計した幼稚園が、横浜・大倉山に完成した。大倉山の山裾にある大倉山アソカ幼稚園は、室町時代に開創された「歓成院」の幼稚園。この歓成院の観音堂は同じ手塚さん…

黒川紀章『円錐の秘密』―愛媛県新居浜市の建築(2)

愛媛県総合科学博物館新居浜の愛媛県総合科学博物館。設計は黒川紀章(1994年)。ガラスの円錐は太陽光を取り入れ、夜には光を放つ。このボリュームはエントランスであり、また、円錐内部を取り巻くスロープが、展示室間を移動する人の動きを可視化させてい…

「カフェ・ラ・ミール」と「別子銅山記念館」―愛媛県新居浜市の建築(1)

お盆休みは愛媛に帰省。実家のある松山から一走りして新居浜を訪れ、いくつかの建築を訪れた。 新居浜にいはま、と読む。新居浜は江戸時代に別子銅山が発見されてから、住友家が開発を進め、住友化学など住友グループ各社が生まれた企業城下町であり、瀬戸内…

2009夏の建築展 ―ARCHITECT JAPAN 2009 ほか

「ARCHITECT JAPAN 2009 ―ARCHITECT2.0 WEB世代の建築進化論」が開催中のGYRE(表参道) 東京で建築関連の展覧会「ARCHITECT JAPAN 2009 ―ARCHITECT2.0 WEB世代の建築進化論」と「ARCHITECT TOKYO 2009」が開催されている。 architecturephoto.netでは次のよ…

ハナエ・モリビル、その後

ハナエ・モリビル 設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所 東京都港区北青山(1978年) 関連 ハナエ・モリビル−表参道の「建築×ファッション」の歴史を振り返る

空間と作品 ―原口典之展と池田亮司展

この数ヶ月で訪れた展覧会の中で興味深く捉えられたものに、横浜・BankART Studio NYKで行われた『原口典之展 社会と物質』、そして東京都現代美術館での『+/- [ the infinite between 0 and 1 ] Ryoji Ikeda 池田亮司』が挙げられる。これらの展示はそれぞ…

愛媛県の建築

愛媛県の建築をGoogleマップにプロットしたものを公開。松山城や道後温泉本館といったものから、「坂の上の雲ミュージアム」のような現代建築まで広く扱っています。より大きな地図で 愛媛県の建築 を表示この地図は、愛媛の建築のアーカイブ・ブログ「百家…

躍動する東京の姿―東京を撮影・編集した動画集

上記3つの動画を作成したmockmoon2000さんは、電車をテーマにした映像も作成している(これとこれ)。 主役は新宿の超高層ビル群。2008年竣工のモード学園コクーンタワーも見られる。 アニメやゲーム等の舞台として登場してきた東京を、それらの映像と織り…

松山・三津の鯛めし専門店「鯛や」

「鯛や」という鯛めし専門店が、松山の港町・三津(三津浜)にある。 「鯛めし」とは愛媛の郷土料理のひとつで、焼いた鯛一匹を土鍋の米の上に乗せ、ともに炊き込んだもの。炊き上がったら鯛の身をほぐして食べる。とはいってもこれは愛媛の中で二種類ある鯛…

三津駅舎と建築の歴史

四国松山といえばまず挙げられるのが「道後温泉」であるが、私がこのところ注目しているのが松山の古くからの港町「三津(三津浜)」である。 松山市の中心部から外れたこの地区は、その港町としての特徴に注目され、松山市のまちづくり活動の根幹をなす「『…

『1995年以後』世代の建築家は世界をいかに切り開くか?

1995年以後~次世代建築家の語る建築作者: 藤村龍至,TEAM ROUNDABOUT出版社/メーカー: エクスナレッジ発売日: 2009/02/20メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 52回この商品を含むブログ (31件) を見る 建築家の世代論 ―30代という意味 『1995年以後 次世代建…

建築と「アーキテクチャ」−濱野智史『アーキテクチャの生態系』

(写真 BUILDING K 日記 より)"LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009"で建築界に投げかけられた「アーキテクチャ」という概念 1月31日(土)に、"LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009"というイベントに行ってきた。 「ライブ編集」というコンセプトのもと、会場にて建…

ハナエ・モリビル−表参道の「建築×ファッション」の歴史を振り返る

ハナエ・モリビル(1978年)ハナエ・モリビル建替えの第一報 年末から年始にかけて、何度か表参道のハナエ・モリビルを訪れる機会があった。1978年に故・丹下健三の設計によって建てられたこのビルは、昨年にオープン30周年を迎えている。しかし、その前に次…

妹島和世「大倉山の集合住宅」

大倉山の集合住宅/妹島和世(神奈川県横浜市、2008年)

鹿児島の近代建築群

鹿児島に行ってみると数多くの近代建築が残っていて驚いた。 鹿児島の市街地は薩英戦争、西南戦争、太平洋戦争と幾度も打撃を受けているため、近代建築もさほど残っていないだろうと思っていた。しかし訪れてみると、確かに城下町の面影は残っていないものの…

村上徹・比治山本町のアトリエ―「広島風」建築を思う

「比治山本町のアトリエ」(設計:村上徹、1999年)を訪れた。比治山の足もとに構えられた、建築家・村上徹のアトリエである。広島に行くたびに訪れているので、恐らく5回目になるだろう。 コンクリートの箱の内部は、少ない部材で納められた純粋な空間が広…

スターハウスについて−松山市・東石井県営住宅

松山市内から国道33号線を南下し、伊丹十三記念館(参考)から川沿いを上流に少し入った辺りの住宅地に、東石井県営住宅がある。私の通っていた小学校の学区内にあり、「団地」といえばここの県営住宅を指した。 なんてことのない団地だが、団地マニアの間で…

キクノ本社ビル/松村正恒

友人の結婚式のため松山に帰省していた。 * ここのところ帰省のたびに故・松村正恒(-まさつね)の建築を訪れている。松村は1960年の『文藝春秋』の特集「建築家ベストテン」で丹下、前川、村野らとともに名を連ねた建築家だ。松村の代表作といえば日土小学…

長谷川逸子と松山−徳丸小児科

長谷川逸子と四国松山との関係が、長谷川のデビュー以来細々と、しかし30年近くにわたって続いていることに興味を抱いている。 長谷川逸子の名前が知られるようになったきっかけのひとつに、松山に建てられた「松山・桑原の住宅」(1980年)が挙げられるだろ…

三津駅、高浜駅という兄弟駅舎

松山には路面電車の軌道が敷かれていて、この軌道のある中心市街地の辺りを、松山に暮らす人は「街」と呼ぶ。街では、漱石の『坊っちゃん』の冒頭でマッチ箱のような、と揶揄された坊っちゃん列車が復刻され、この軌道を走ってもいる。この車輌を走らせる伊…

アートと都市と -横浜トリエンナーレ2008始まる

今日から横浜トリエンナーレ2008が始まった(-11月30日)。3年に一度のこのイベントだが、多数の会場で実施されることと、トリエンナーレに誘発されて様々なアートイベントが様々な場所で同時多発的に行われることに注目している。 こうした様々な場所で行わ…

松山・三津浜の建築の織り成す風景 −石崎汽船ほか

松山・三津浜をふらふら歩いた記録の続き。 松山の海の玄関口の一つ、三津浜(三津)には古い建物が比較的残っている。松山が空襲を受けた際、三津浜は戦災を受けなかったからだそうだ。前回触れた「三津駅」はそのような歴史を生き抜いてきた証人といえそう…

松山、港町の記憶−三津駅の取り壊し

松山に帰省して、松山の海の玄関口・三津浜を歩いてきた。 四国の一都市、松山と聞くと、海を想わせるものもあるかもしれない。しかし、現在の松山の町は城下町を下敷きにして発展してきた。そのため、海沿いはあくまでも松山市郊外のひとつのエリアとして認…

松山市 大街道商店街の空室状況

故郷の愛媛県・松山に少しだけ帰省した。 * 松山市の中心部、通称「街」に飲みに行くついでに、あらためてラフォーレ原宿・松山を拝む。この建物は今年1月に閉館した。今回訪れてみると、建物はまだ残っているが、もちろん中には入れない状況だった。 2008…

マッカーサー道路の落としたもの―虎ノ門NNビル

東京・虎ノ門に、槇文彦さんが設計した虎ノ門NNビルというビルがある。(設計:槇文彦、1981年) この建築の平面は五角形になっている。道路に対して、交差点に面する一部が大胆な隅切りになっているためである。 近くに寄ってみると、隅切りの部分は低層に…

横浜・寿町「ヨコハマホステルビレッジ」

横浜の寿町はいわゆる「ドヤ街」である。ここに、寿町のドヤ、簡易宿泊所をゲストハウスに変えてバックパッカーなどの旅行者を受け入れている「ヨコハマホステルビレッジ」がある。先月に2度ここへ宿泊し、さらに、ヨコハマホステルビレッジを立ち上げた建…

建築マップ ARCHITECTURAL Map、復活

3月末頃からドメイン切れ、というかドメインを奪われてしまいネットから消えてしまっていた『建築マップ』が、新たにドメインを取得し復旧*1。 平成10年10月から始まったこのサイトは今年でちょうど10年目。7年以上前から細々と参加している私自身にとってサ…

横浜インデックス

横浜に住み始めて2年ちょっと経つ。横浜とはいっても東横線沿線なので、東京なのか横浜なのかといった、一人暮らしをするには地域アイデンティティの確立があいまいになるエリアかもしれない。とはいえ上京してから目黒区や川崎に住んでいたときも東横線沿い…

藤森建築とインドについて(2)―ねむの木こども美術館 どんぐり

「ねむの木こども美術館 どんぐり」(設計:藤森照信+内田祥士、2006年)を訪れた。(訪問は先に紹介した「秋野不矩美術館」と前後する) 偉そうなことをいうと、上手くなったなあ、という印象である。これまでに藤森さんの建築をいくつか訪ねてきたが、私…

藤森建築とインドについて(1)―秋野不矩美術館

掛川から一路、浜松の秋野不矩美術館(設計:藤森照信+内田祥士、1997年)を目指す。 浜松市に合併された旧・天竜の町外れの丘の上にある、秋野不矩の作品を展示した美術館。スレートで葺いた屋根、RC壁の上塗りの土壁や焼杉板などの材料や仕上げはこれまで…

資生堂アートハウス 谷口吉生の美術館建築

資生堂アートハウス(設計:谷口吉生、高宮真介、1978年) 東海道新幹線の線路脇にある資生堂の美術館。出張などの折に新幹線から見ていていつも気にはなっていたのだが、ずっと足を延ばせないでいたのでこの機会に訪れることに。谷口吉生さんの美術館建築っ…

ヴィラフォンテーヌ六本木ANNEX(旧・六本木プリンスホテル)に泊まる

できるなら残業なんて1秒もしたくないのだが、帰れなくなったのでホテルに泊まる。職場からてくてく歩き、六本木のヴィラフォンテーヌ六本木ANNEXへ。こういう機会に一度泊まろうと思っていたので念願が叶ったわけだ。たまには降り積もる仕事にも感謝しよう。…

アリア・ディ・フィレンツェでの結婚式

3月の話。 * 友人の結婚式のため山梨・甲府へ。 とりあえず山梨文化会館を拝む。これについては以前書いたので割愛(参考)。 山梨文化会館の前に変な信玄像があった。発泡スチロールでつくられた信玄像。変なのと思いつつ写真を撮り、後で調べたらやはり作…

横浜うろうろ記(1)

横浜・関内あたりをうろうろした記録。何か書こうと思いつつ、まとまらなかったものをつらつらと。 石井和紘さんが設計した「同世代の橋」(1986年)。上から、相田武文さんと安藤忠雄さん。石山修武さんと伊東豊雄さん。象設計集団、長谷川逸子さんと高松伸…

ROUND ABOUT JOURNAL vol.3 特集「都市ビューティ革命」(2)

「ROUND ABOUT JOURNAL vol.3」について、前回(参考)の続き。以下の3つのインタビューについての感想。 勝矢武之「深層から建築家の立場を考える」 伊藤暁「『キティちゃん』問題――複数の作家性が並列可能なプラットフォームをめざして」 g86「冷静と情熱…