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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

建築

諏訪湖から松本へ

茅野からほど近くの諏訪湖で伊東豊雄の諏訪湖博物館・赤彦記念館をひやかした後、松本へ。部屋にテキトウに転がってきたCDケースを持ってきたが、中には高校の頃に聴いていたCDが入っていて、懐かしさを感じながらひた走る。 茅野から国道を通り約90分で松本…

藤森照信−神長官守矢史料館・高過庵

特急スーパーあずさで八王子から約1時間半。茅野で降り、神長官守矢史料館を目指す。 * 神長官守矢史料館(じんちょうかんもりやしりょうかん、設計:藤森照信+内田祥士、1991年) 神長官守矢史料館は鎌倉時代より守矢家で伝えられてきた守矢文書を保管・公…

建築マップの愛媛県インデックスリニューアル

建築マップの愛媛県インデックスにGoogle Mapsを導入しリニューアル。 ここのおかげで、Google MAPS APIを使ったプログラムを簡単に作れるようになったので、早速作ってみた。 http://www1.linkclub.or.jp/~ida-10/ehime.html とりあえずこんなもんでしょ的…

ふじようちえん

立川にあるふじようちえん(設計:手塚貴晴+手塚由比、2006年)の内覧会に行く。 緑が青々としてきた、五月の今日みたいな晴れた日が好きだ。横浜線で八王子、拝島経由で向かう電車の車内からは緑が多く見える。 駅に着き、15分ほど歩いて訪れた幼稚園か…

青森県立美術館 ―建築と表現について

青森県立美術館(2006年、設計:青木淳) コンペの結果を見たのがいつのことだったか定かではないが、青木淳さんの大規模な建築ができる、ということで当時から期待していた青森県立美術館。それから紙面やギャラリーで図面、スケッチや模型などをたびたび目…

21_21 DESIGN SIGHT

近況。ここ数日ダウン。先日、東京ミッドタウンへ行く。 * 21_21 DESIGN SIGHT(設計:安藤忠雄建築研究所+日建設計)を訪れ、開催中の「安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘」へ。 折れ曲がった鉄板が地面を覆う建築。もちろん建築のボリュームは地中へ。鉄板…

流動化するインテリア ていうか棚のメモ

引っ越して二週間ほど経つ。引越といっても、同じ建物の、中庭をはさんだ向かい側に移っただけなのだけれど。 上京するときと合わせて、7年間で5回目の引越である。どこか一つのところに落ち着きたいという気持ちはあるのに、なぜか、こう重ねてしまう。仕事…

国立新美術館 黒川紀章展

国立新美術館に行ってきた。 国立新美術館は、延べ14,000m2の展示スペース(1,000m2の展示室10室、2,000m2の企画展示室2室)、アートライブラリー、講堂、研修室等を有するほか、レストラン、カフェ、ミュージアムショップ等の付属施設の充実も図っています…

中村拓志展

「中村拓志 展」へ行く@プリズミックギャラリー(外苑前)。 写真は"Lotus Beauty Salon"。中村さんについては銀座のLANVINなどを見ていたせいか現代的な感じの建築家、みたいに漠然と捉えていたけど、Necklace Houseなど構成的な建築を作る方なんだなと思…

森山邸/西沢立衛

もう昨年末の話だが、たにお氏と森山邸(設計:西沢立衛)を訪れた。 東京都のとある住宅地に建つこの集合住宅は、敷地の中にボリュームが分散し、それぞれが庭によって分け隔てられている。 *1 ここを訪れると同時に、これって住めるの?!みたいな感覚をお…

TOD'S 表参道の「強度」―表層建築と建築家の領域

「表層建築」についてまとめておこう。 '90年代末から流行っている表層建築、その流行は建築家にとっては不運であると捉えたほうがいい、と私は思う。 商業主義という流れの中で、建築家の領域を「建築」ではなく表層のみに限定されたといえるからだ。商業建…

「伊東豊雄 建築|新しいリアル」展

「伊東豊雄 建築|新しいリアル」展に行く(@東京オペラシティ アートギャラリー)。 面白かった。2009年竣工予定の「台中メトロポリタン・オペラハウス」案の紹介(この模型がまたすごい)から始まり、展示室一面をうねうねした白い床で覆い、図面や模型な…

アトリエ・アアルト−外部空間、現象としてのボリューム

アトリエ・アアルト(アルヴァ・アアルト、1954-55,1962-63)。 アアルト邸から歩いて数分くらいのところにある、アトリエ・アアルト。自邸のスタジオが手狭になったために建てられたそうだ。 アアルトのいくつかの建築のプランを眺めているとL字型の平面が…

『現代建築に関する16章:空間、時間、そして世界』五十嵐太郎

『現代建築に関する16章:空間、時間、そして世界』(五十嵐太郎、講談社現代新書、2006)を買ってさらっと読む。 現代建築に関する主要な概念を取り上げ、語りおろし形式で書かれた新書。「形態と機能」から始まる第一章にもしっかりと「原っぱと遊園地」に…

アルヴァ・アアルト自邸

アルヴァ・アアルト邸(1934-36) アアルト邸がとても心地よかった。写真は上から、南面外観、リビング、スタジオ。 およそ70年前の建築。外観はレンガ、木などの素材でパッチワークのよう、というと言いすぎかもしれないけど、細部に凝っている点も含めて…

客家土楼の思い出話

久々に「建築マップ」に。 →客家土楼 3月に中国−福建省永定県を訪れた際の客家土楼。永定では掲載している「環興楼」にこっそり泊めていただいた。ここは何にもやることが無くゆっくり過ごせて心地よかった。隣の村の土楼を見に行ったりとウロウロ歩き回り…

ワルシャワ―ゲットー跡地、レプリカ、スターリン様式―

ワルシャワを起点にしたのには、予算やスケジュールの都合もあるが、戦争で徹底的に破壊された都市のそれからを見たいという、以前からなんとなく抱いていた意思が大きいのだと思う。ワルシャワに住むユダヤ人が閉じ込められ多くの犠牲者を出したワルシャワ…

鬼石多目的ホール

軽井沢の帰りに寄ってきた。 鬼石多目的ホール(設計:妹島和世建築設計事務所、2004年) 鬼石町(現・藤岡市)の多目的ホールのコンペが行われたときに学生だった私。コンペの内容が面白くて、結果が気になっていた。そうして採用されたのが、妹島さんの案。…

軽井沢の建築2

ついに吉村順三の「軽井沢の山荘」(1962年)を訪れる。 名作といわれるだけのことはあるなあ、と思った傑作。いろいろと建築を見て周っていると稀に心が洗われるようななんともいえない気持ちになることがあるけど、そんな数少ない建築のひとつになった。 …

軽井沢の建築1 夏の家(ペイネ美術館)

友人と軽井沢を訪れる。 * 軽井沢タリアセンの中にある美術館は、レーモンドの「夏の家」(設計:アントニン・レーモンド、1933年)を移築し美術館として再生したもの。 実現することの無かったコルビュジエの「エラズリス邸」(参考)の「パクリ」とかなん…

村上隆『芸術起業論』

村上隆『芸術起業論』をさっくりと読む。さっくりと読める/読むような本。以下ところどころ引用。 芸術は社会と接触することで成立します。(p.32)新しいものや新しい概念を作り出すには、お金と時間の元手がすごくかかります。(p.32)知的な「しかけ」や「ゲ…

修善寺、新井旅館

夏。伊豆は修善寺を訪れる。修善寺は源範頼、頼家暗殺の舞台であり、江戸〜明治期からその上に温泉場としての歴史が重ねられている。修善寺の温泉街の中心あたりを歩いていると塔屋が顔を出しているのが見えたので、これはと思い訪れてみると修善寺老舗の旅…

東中野 モカ・ハウスとSH-60を訪れる

久々に東中野で降りる。駅前、アトリエ・ワン設計のモカ・ハウスが周りの建物と同調している。 http://www.bow-wow.jp/profile/2000/moca/index2.html 敷地50㎡、建築面積わずか28㎡。隣地との隙間を少し広げ、その空間を階段としてデザインされている。2000…

パレスサイドビル

皇居ということでついでにあげとくと、パレスサイドビル(設計:林昌二/日建設計)はファサードのデザインが凝っていてかっこいい。これは冬の写真*1。 プランもかっこいいなあ。 http://www.mai-b.co.jp/palaceside/information/heritage_01.html 東京建築…

吉村順三の「軽井沢の山荘」とヴェランダコロニアル

前々から考えていることを書いておく。 * 建築学生なら誰もが知っている吉村順三の「軽井沢山荘」を私は訪れたことは無いのだが、今でも、名作だよなあ、などとふと思う。コンクリートや木の素材感や気持ちよさそうな感じとか周辺環境とか、年を経てもなお…

吉村靖孝『超合法建築図鑑』(彰国社)

吉村靖孝さんの『超合法建築図鑑』が面白い。 街を歩いていると、建築基準法などの諸法律をを遵守して建てられるがゆえに、逆にヘンな建築ができてしまっているのを目にすることがある。斜線制限に切り取られたビルはその典型だが、そのようなヘンな建築に着…

建築家の言葉01

お仲間ですから安心して申し上げますが、やっぱり建築というのはデザインだと思います。今は科学主義という名の下に、ロジックが通っていないとダメのような言い方をしますが、建築というのはそれだけじゃないんです。極端に言えば彫刻みたいなものでね。「…

建築保存論(1) 建築と情報

銀山温泉の建築郡は大正から昭和初期にできたものだという。これらの建築郡は今日にも通じる普遍的な強度(良さ)を有するからこそ、今もなお愛され、生き続けているのだろう。 そうして、今日の建築とその未来について考えてみる。今日評価される建築が将来…

山形の建築

山形と秋田を訪れた。これで、日本47都道府県全てをひととおり訪れたことになった。 * 山形市内で印象深かったのは、ポツポツと点在する蔵の存在である。これらの蔵は、 明治の大火、当時の経済政策などによる要請から盛んに建てられ、現在も三の丸遺構の外…

立岩二郎「てりむくり」(中公新書)

本棚を眺めていると、内容が思い出せない本がたくさんあって悲しくなったので、読んだ本のことはなるべくメモを残していこうと思った。 *てりむくり―日本建築の曲線 (中公新書)作者: 立岩二郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/01メディア: 新書 …