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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

十五万石の城下かな

松山から横浜へ戻った。松山ではずっと雨に降られたが、家族と会ったり、旧友や知人との親交を暖めることができてなにより。(写真は松山空港の隣にある、帝人の松山工場)

日産プリンス愛媛販売/松村正恒

年末年始分の振替休日で松山に帰省。羽田空港第2ターミナルは拡張し、南ピアができていた。 * 日産プリンス愛媛販売(設計:松村正恒、1963年)をみる。 松村正恒(まさつね)はドコモモにも選出されている「日土小学校」を設計した建築家。1960年、『文藝…

プレミアム戦略

遠藤功 『プレミアム戦略』(東洋経済新報社、2007年)を読む。プレミアム戦略作者: 遠藤功出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2007/12/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 38回この商品を含むブログ (22件) を見る 第1章 プレミアムという現象 第2…

東京大学cSUR-SSD研究会 編著『世界のSSD100 都市持続再生のツボ』

『世界のSSD100 都市持続再生のツボ』(彰国社、2007年)をざっと流し読み。昨年9・10月に行われた「cSUR EXHIBITION/東京大学 cSUR展」の書籍版。世界のSSD100―都市持続再生のツボ作者: 東京大学cSUR-SSD研究会出版社/メーカー: 彰国社発売日: 2007/12/19…

2008年

毎年一発目は地元・松山の内容から始めるようにしていたが、仕事のため帰省できず。

ボスポラス大橋のたもと、ブルーノ・タウト自邸

トルコの話に戻る。 イスタンブルで訪れてみたいと思っていたのが、ブルーノ・タウト(1880‐1938) が晩年を過ごしたといわれる彼の自邸である。ブルーノ・タウトは1933年に祖国ドイツを追われ日本を訪れる。そして日本の文化、建築に触れ、桂をはじめその再評…

建築的、不動産的―MVRDVのGYRE

東京・表参道に新たな商業ビル"GYRE"(ジャイル、設計:MVRDV+竹中工務店、2007年)がオープンした。 相変わらず表参道が熱い。個人的には表参道の建築の表層のデザインとインテリアについて、また不動産投資と建築とブランディングという三者がどのように…

イスタンブルを歩く

ギョレメから夜行バスに乗り込み、再びイスタンブルへ。休憩のためにところどころで停まると、隣に座った兄ちゃんにお菓子や車内においてあるジュースを入れてもらったりなにかと親切にしていただく。バスに乗り込んで約11時間、朝焼けの中にイスタンブルの…

Cappadocia トルコ・カッパドキア

深夜、シンガポールのチャンギ空港を発ち、さらにドバイを経由してイスタンブル着。トルコでの滞在日数は長くないので、チャンギ空港でネット購入しておいた航空券でカイセリへ向かう。1時間ほどで到着し、すぐさま乗り込んだバスは荒涼としたアナトリア高原…

Vivo City ―シンガポールの巨大ショッピングモール

トランジットに5時間かかるため、無料バスによる市内観光をしてもよかったのだが、伊東豊雄さん設計のショッピングモール、ヴィヴォシティを訪れることにする。チャンギ空港からS$2.90でハーバーフロント駅へ。車内から見る街の様子は、緑がいっぱい、ショッ…

シンガポール チャンギ空港

会社から遅い夏休みをもらい、一週間トルコに行ってました。 * トランジットはシンガポール・チャンギ空港にて。シンガポールでの乗り換えは割と意図的に決定。 トルコ行きとなると格安航空券は大抵がモスクワ経由のアエロフロート。経験からも口コミからも…

草津温泉というスリバチ

軽井沢滞在中、お盆の軽井沢の人の多さに疲れてしまったので初の草津温泉へ。というか軽井沢は東京の植民地だ。 軽井沢から山間を走ること約70分。草津温泉は火山爆発による溶岩の窪地、そのすり鉢状の地形の中にある。草津は湯の泉質の良さや湧出量、湯もみ…

軽井沢の建築4

万平ホテル(設計:久米権九郎、1936年) 明治発足の西洋式ホテルの草分け、万平ホテル。 万平ホテル内の資料館を覗くと万平ホテルの昔の図面やポスターなどが見られる。この中で"since 1894"とあるのを目にしたが、1894年はそれまでの旅籠「亀屋」を創業者…

軽井沢の建築3

軽井沢に滞在しています。 * 軽井沢はかつての宿場町であるが、今日の避暑別荘地としての発展のきっかけは外国人宣教師にある。カナダ生まれ英国聖公会宣教師、アレキサンダー・クロフト・ショーが訪れ避暑地として紹介し、外国人を呼んだのがその始まりな…

ドバイの回転ビル、日本の回転展望台

デイビッド・フィッシャーによるドバイの高層ビルの計画。フロアが回転し建築がぐにゃぐにゃしている映像。オフィシャルサイトを見るとこんな感じ。 1.THE NEW ERA 建築の新時代の到来。フロアが360度回転する。 2.SELF-POWERED フロアの間に設けられた4…

横須賀美術館

台風の中、借りた車でやっとこさ横須賀美術館(設計:山本理顕、2007年)を訪れる。 思い出したのは、この美術館の設計者選定において初めて入札に代わる新たな選定方式として採用された「横須賀型資質評価方式(QBS方式)」について。この美術館のほかにも…

『アララトの聖母』を観てエチオピアの建築を思い出す

『アララトの聖母』(監督:アトム・エゴヤン)を観た。アララトとはノアの箱船が到達したとされるアルメニア高原の最高峰、アララト山のことである。この映画はアルメニアの画家アーシル・ゴーキーの絵画を題材に、母と子、そして「アルメニア人大虐殺を描…

大倉山−大倉山記念館ほか

長野のことを書いている間の近況。 * 横浜・大倉山へ行く。稀に大倉山駅で降りることはあるのだが、そういえば大倉山記念館に行ったことが無いな、と思い訪れる。 大倉山記念館(旧大倉精神文化研究所、設計:長野宇平治、1937年) プレ・ヘレニズム様式。…

茅野市民館

長野の旅行でとりわけ良かったのは、藤森照信さんの神長官守矢史料館(と高過庵などその周辺の環境)、内藤廣さんの安曇野ちひろ美術館。前者は、今日の建築の議論の枠組みを超越したものであるように思えたし、その建築を含めた周りの環境にやられてしまっ…

長野市とその周辺の建築−守屋第一ビルヂング 他

長野で泊まった旅館の玄関の脇には長野の情報誌"KURA"のバックナンバーが置いてあった。長野の旅、寺などの特集が多く、長野版『男の隠れ家』といったところか。その一つで長野県内の建築特集が組まれており*1、藤森照信らが長野県内の建築を紹介しているた…

建築家の言葉02 内藤廣

世の中には面白くて価値のないものが溢れています。建築関係の雑誌を眺めてみるとそういうものが多すぎる。若い世代の建築家のつくるものに、面白ければいいじゃないかという傾向がある。学生の課題を見ても、コンペの審査に立ち会っても、何か建築家は面白…

安曇野ちひろ美術館経由長野行き

松本を後にし車を一時間ほど走らせると、安曇野ののどかな田園地帯が目の前に広がってくる。なだらかな曲面の地面の広がり。車にして良かった、と思いながらふらふらと走る。 安曇野ちひろ美術館はそんな開けたところに建っていた。 安曇野ちひろ美術館(設…

諏訪湖から松本へ

茅野からほど近くの諏訪湖で伊東豊雄の諏訪湖博物館・赤彦記念館をひやかした後、松本へ。部屋にテキトウに転がってきたCDケースを持ってきたが、中には高校の頃に聴いていたCDが入っていて、懐かしさを感じながらひた走る。 茅野から国道を通り約90分で松本…

藤森照信−神長官守矢史料館・高過庵

特急スーパーあずさで八王子から約1時間半。茅野で降り、神長官守矢史料館を目指す。 * 神長官守矢史料館(じんちょうかんもりやしりょうかん、設計:藤森照信+内田祥士、1991年) 神長官守矢史料館は鎌倉時代より守矢家で伝えられてきた守矢文書を保管・公…

建築マップの愛媛県インデックスリニューアル

建築マップの愛媛県インデックスにGoogle Mapsを導入しリニューアル。 ここのおかげで、Google MAPS APIを使ったプログラムを簡単に作れるようになったので、早速作ってみた。 http://www1.linkclub.or.jp/~ida-10/ehime.html とりあえずこんなもんでしょ的…

東浩紀・北田暁大『東京から考える』

東浩紀・北田暁大『東京から考える』(日本放送出版協会)を読む。 とりあえず気になったところのメモ。 「郊外」のヴァリエーション 「国道16号的」な郊外…ファミレス、大型SC、ロードサイドショップなど 「青葉台−シーサイド的」な郊外…フィクショナルに空…

ふじようちえん

立川にあるふじようちえん(設計:手塚貴晴+手塚由比、2006年)の内覧会に行く。 緑が青々としてきた、五月の今日みたいな晴れた日が好きだ。横浜線で八王子、拝島経由で向かう電車の車内からは緑が多く見える。 駅に着き、15分ほど歩いて訪れた幼稚園か…

青森県立美術館 ―建築と表現について

青森県立美術館(2006年、設計:青木淳) コンペの結果を見たのがいつのことだったか定かではないが、青木淳さんの大規模な建築ができる、ということで当時から期待していた青森県立美術館。それから紙面やギャラリーで図面、スケッチや模型などをたびたび目…

21_21 DESIGN SIGHT

近況。ここ数日ダウン。先日、東京ミッドタウンへ行く。 * 21_21 DESIGN SIGHT(設計:安藤忠雄建築研究所+日建設計)を訪れ、開催中の「安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘」へ。 折れ曲がった鉄板が地面を覆う建築。もちろん建築のボリュームは地中へ。鉄板…

流動化するインテリア ていうか棚のメモ

引っ越して二週間ほど経つ。引越といっても、同じ建物の、中庭をはさんだ向かい側に移っただけなのだけれど。 上京するときと合わせて、7年間で5回目の引越である。どこか一つのところに落ち着きたいという気持ちはあるのに、なぜか、こう重ねてしまう。仕事…