mezzanine

開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

地球環境保全と木材利用

大熊幹章『地球環境保全と木材利用』を読む。建築材料として木材は良いよ!って感じの本。中でも、炭素ストックの話が主。「木材は炭素をストックする」。木の中には炭素を蓄えることができ、かつ、コンクリートやアルミニウムに比べて製造エネルギーが少ない。建築材料としての木材の利用は大気中のCO2濃度を抑えることができる。等々。
木材を建築に使う際の理由として使える。でも、木材をいかに利用するか?という話は大事なんだけど、ただ「地球温暖化二酸化炭素ヤバイ>CO2削減しよう」というだけの考え方は、人間中心的であり、CO2の問題も時代と共に現れ消えてゆく陽炎のようなものかもしれない(あるいは、CO2が地球(温暖化)にとってさほど問題が無い、というような説が有力になるとすぐこの問題は立ち消えてしまう)。かつて人間が木材と共に生きていた(だろう)時代は、人間も自然という閉じたシステムの一部分でありそのシステムがうまく循環していたのだろう。現在考えるべきは、木材も人間も自然の一部であり、その閉じたシステムの中で木材と人間とを如何に循環させるか?ということだろう。