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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

村野藤吾

「建築家・村野藤吾のディテール〈旧千代田生命本社ビル(現目黒区総合庁舎)〉写真/図面 展」へゆく(@目黒区美術館)。村野藤吾、と聞いてもピンとこない方が多いだろう。というのも当然で、私たちがものごころついた頃には亡くなっていたのだから。村野氏の「有機的」と称される建築の感性は、今や古いものとして捉えられるのではないかとも思う。
千代田生命ビルにしても40年も前にできたのだから古いのは当たり前だが、では、何が古いのか?当時のことを知らない私には知る由も無いのだが、(なんとなく、としか言いようがないが)モノについてもディテールについても即物的というか、一歩間違えれば独りよがりでスマートでないという点なのだろうと思う。建築、といってもフラットでガラスで四角でペラペラ(?)なものを学んだ私には少なくともそう思える。
ところで、この文章は村野氏に対する批判ではない、と釘を刺しておきたい。思い出せば、都内ではじめて建築の写真を撮りに行ったのがこの千代田生命ビルだったし、それだけ感銘を受けた建築である。ここでの興味の対象は、近代建築(の考え方?評価軸?)は過去から現在までに何が変わり、何が変わらないのか、ということだ。
ただ、実際に展示や建築を見に行って思ったのは、ひとつのコンセプトに収まらないような部分―一歩間違えれば独りよがりでスマートでない―の集合がちゃんと納まっているし、それぞれの部分ごとに発見があったということだ。多様な解釈ができるということは豊かなことかもしれない、などと思った。
文章が支離滅裂なので後で編集しなおすかもしれません。