mezzanine

開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

SFC

SFCネタでひっぱってみるが、このキャンパス、よくできているなぁー。建築自体はかなり無難な感じだが、建築群を取り巻くループ状の道路とか、あと軸の取り方とか。まさに今、学部時代の大学がキャンパスの建物を足したり引いたりしているのだけど、何十年も前に、地下水脈の流れに沿って(だったかな)設定したキャンパスの骨格(=道路・オープンスペース・軸)というのは今だに機能し続けている。槇さん(設計者)は、このような取り壊しや新築が行われることを見越して建物の配置を検討したんじゃないかと思う。何十年、あるいは百年単位でキャンパスが新陳代謝を繰り返していけるよう。それにしても池はなんだかうまくできているので、おそらく、元あった池にかなり手を加えたに違いない。
うってかわって三田キャンパス。ごちゃごちゃと建てこんでいる印象。しかし、三田や田町の駅に続く道がいい感じのスケールの商店街を形成していたりするのはほほえましい。そのような観点からSFCのキャンパスを見ると、もう少し駅の近くにキャンパスを作れなかったかなぁ、とか思ってみたりもする。交通の利便性の向上はもちろんだが、キャンパスが街から孤立しているからだ。成果を社会に還元するというのがSFCのコンセプトのひとつであるなら、離れた場所にひとつの街をつくるというより、今ある街にどう繋がっていくか、みたいな方向もありだったんじゃないかと空想。まーこれは所詮学生の戯言だけど。