Although he say what.../家という形式
唐突だがゴキブリホイホイが「家」の形式をとっているのがずっと前から気になっている。ゴキブリホイホイが世に出たのは1973年。日本は戦後ずっと「持ち家政策」とは言わないまでも、そのような方針を掲げ、国民に持ち家を奨励した。70年代には銀行が個人向けの住宅ローンに乗り出したが、ゴキブリホイホイが「家」という形式を持つに至ったことについては、このような背景無しには考えられないような気がする。また、ゴキブリホイホイにはゴキブリが身を隠しやすいよう、つまり入ってくるような「ゴキブリ工学」とでもいう絶妙な高さ(天井高)が設定され(=デザインされ)、なんと窓までついている。ゴキブリホイホイはアース製薬のチームの日々の研究により進化してきたのだろうが、「家」の形式をとるようになったのは、「家」から発想したのだろうか(=家が先か)、それともデザインの結果「家」を考えたのだろうか(=家が後か)。―ゴキブリホイホイを見ながらそんなことを考えた。