読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

mezzanine

開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

ヤマナシ


17日の日記で山梨文化会館について触れたがその後すごく気になってしまい、急遽甲府の山梨文化会館(設計:丹下健三)を訪れた。

甲府は電車の中でうとうとしているとあっという間に着いてしまった。山梨文化会館は甲府駅のすぐ前に建っている。
南北8本のコアは内部にエレベーターや階段を内包し、あるコアにはトイレが入っている。内部は柱が一切無く(例外的に地下には柱が落ちている)、確かに、メディアテークで伊東さんがやろうとしたことをかつて建てられたこの建築にも見て取れるような気がした。メディアテークをそのままコンクリートで塗り固めたらこんな感じになるのかなというと誇張があるが、そんな外観である。

当時の建築家らが目指したメタボリズム、「新陳代謝」する建築の姿をここに見ることができる。実際に増築を重ねていて、設備の拡充はもちろん、新聞の印刷も行っていたため新聞輪転機などの大型機械を出し入れしたりすることができるなど、メタボリズムの思想をそのまま生かし、それが有効であることをまだまだ現役である建築それ自体が物語っているようである。
それにしてもこの頃の建築は艶かしいデザインやディテールが見られるなど、現在建築を学ぶ立場からすれば装飾と見て取れなくもないようなデザインが施されているのが今見ると逆に新鮮である。
メディアテークが新しい建築の「型」であるとすればそれは透明であることによるところが大きい気がするが、透明性ゆえにトイレをチューブに内包することはできなかった(これは今号のGAで誰かが書いていた気がする)。しかしひょっとすると山梨文化会館はトイレをコアに内包しデザインしている点でメディアテーク以上に素直に解けているんじゃないか、という気もした。
この建築はdocomomo日本のモダニズム建築100選にも選出されている。案内してくださった元新聞記者の方は、壊して建て替えないのかという私の問いに「そんなことはしないですよ」と笑いながら答えてくれた。平成に入ってからも何度となく改修・補修を重ね現在の姿に至っているらしく、外壁にアルミパネルを用いているのを確認。