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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

オタクについて

今さらだが「新現実」(Vol.3、角川書店)の森川嘉一郎氏と大塚英志氏の対談(インタビューというか…)を読んだ。
大塚氏の批判がすごい!とかいわれるけど、五十嵐氏も指摘しているように、大塚氏はオタクの衛生化なんかにいらだちを感じるんだろうな。

大塚 でも少なくとも、国策としてのジャパニメーションみたいな風潮と、あなたの言説は、ほとんど齟齬を起こさないよね。
(略)
森川 使われたっていいという立場ですよ。
大塚 いいんだ。へぇ、なるほどね、わかりました。
   そこにたぶん、あなたの建築意匠論に対する僕の違和感の一番の原因があるような気がする。
(p.229)

とか。
でも、多分オタクの衛生化や一般化は進行しているし、これからもその傾向は続くだろうと思う。秋葉原へのドン・キホーテの進出もそのひとつとして位置づけられそう。駅前の再開発もそれに拍車をかけるといえるのかな。
で、個人的には「オタク」にもヒエラルキーがあって、それは世間一般でいう、美少女やアニメやゲームの好きな「オタク」という分類の中でも深度というかカテゴリーに違いがあるんだろうなと思っている。オタクというのもひとくくりにできない、あるいはできなくなるんじゃないかなぁ。とえらそうなことを書いてみたけど実態を知らない部分があって断言できない。ただ、店舗分布の調査をしたことがあって、その結果なんとなく直感的にそう思った。
オタクが衛生化(一般化)すると、それらの分化はさらに進むような気がする。中央通り沿いの店舗には比較的衛生化された「オタク」が集うんじゃないかという勝手な想像をしてしまう。