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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

doorman's house

修士論文を執筆しています。

最新の建築雑誌を見る機会が少なくなったのだが、それでも、パラパラとめくっているとことデザインにおいては二年前の状況と変わらないように思える。アスベスト問題、構造計算書の偽造問題など、社会的には大きく、重要な一年だったのだとは思うけれど。
2005年を振り返る心的余裕が無いのだが、それでも、今年気になった建築はと聞かれれば、エチオピアの首都アジスアベバで目にした「最小限住宅」だと答えるのかもしれない。
アジスアベバに滞在していた際にずっと気になっていたモノがあったので、日本に帰る間際に「これは何だ?」と聞くと「門番の家だ(doorman's house)」と答えられたのがこれだ。

家、と答えられたことに驚いた。金属製の、ちょうど人がすっぽり入って寝ることのできる大きさにつくられた「家」である。頭の部分に窓も付いている。しかし、この建築が日本の建築批評の俎上には乗らないためか、このことについて少し考えてみたもののうまく言語化できないでいる。それが思考の限界であるということか。建築家の設計した建築や、あるいは「建築家なしの建築」の合理性について何か二言三言いえたとしても、この建築については何もいえなくてモヤモヤしている。そんなことは場違いでしかないからなのかもしれない。語るべき言葉も無い。
こういったモヤモヤを今より、少しでもしっかりと考えられるようになりたいと、眠たい頭で今思っている。知るべきことがもっとある。

そういうわけで、ここのところ更新の無い当ブログですが、そこのところはマイペースでやっていくので来年もよろしくお願いします。
これから始発で羽田に向かいます。年末年始は論文をいじりつつエウレカセブンを見ます。
良いお年を。