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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

山形の建築

山形と秋田を訪れた。これで、日本47都道府県全てをひととおり訪れたことになった。

山形市内で印象深かったのは、ポツポツと点在する蔵の存在である。これらの蔵は、

明治の大火、当時の経済政策などによる要請から盛んに建てられ、現在も三の丸遺構の外側に広く分布しています。市内全体では400棟弱、中心市街地周辺では約155棟が現存しています。*1

のだそうな。
これらの「蔵」としての機能は形骸化しているようで、住宅や商店として利用されているものが多く見られた。屋根や玄関を取り付けたり、増築したりして利用されているようだ。

で、蔵をリノベーションしているものをみつけたのだが、それが「蔵・オビハチ」である。山形では蔵に着目している「ヤマガタ蔵プロジェクト」が進んでいるらしい。東北芸工大みかんぐみの竹内昌義氏が旗振り役となって蔵のリノベを行っているらしく、この蔵もその一環で再生されたものであるようだ。



建築もいくつか見る。朝日新聞山形ビル(妹島和世)、明善寺(伊東忠太)など。これらについてはまた書く、かも。

山形市を後にして、尾花沢の山の中にたたずむ銀山温泉を訪れる。旅館の建ち並ぶ街並みが圧巻。

Wikipediaによればこれらは大正から昭和初期の建築らしい。一軒一軒の意匠に工夫をこらして建てたその積み重ねが、街並みと今日の賑わいをもたらしたのだろう。木造3,4層の構成、照りむくりの唐破風や、擬洋風ぽいオーダーもみられる。このような意匠が生まれた背景には旅館どうしの競争もあったに違いない。粋な人物が当時の流行を取り入れた成果ともいえるだろう。

しろがねの湯(設計:隈研吾)もけっこうなお湯。木とアクリルの縦格子が特徴的。男湯(二階)は一部が木製ルーバーを通して外に開いている。外気が入るだけでなく、湯船につかりながらの会話が外に聞こえたりするのもなんだかいい感じだ。

新庄を経由して酒田へ。酒田駅で貸し出している無料のママチャリがgood。
酒田は写真家・土門拳の生まれ故郷。ここに建つ土門拳記念館(設計:谷口吉生)は一度訪れてみたかった建築である。

イサム・ノグチの彫刻や勅使河原宏の庭、目の前の池、そして建築が巧妙に配置され、建築と各作品とが相互にうまい具合に作用していると思った。建築さえ、公園の一角として自然にそこにあるかのよう。過去に聞いた話だが、この池もつくられたものらしい。


秋田編に続く。

*1:ヤマガタ蔵プロジェクトhttp://www.yamagata-net.jp/kura/