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mezzanine

開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

茅野市民館

長野の旅行でとりわけ良かったのは、藤森照信さんの神長官守矢史料館(と高過庵などその周辺の環境)、内藤廣さんの安曇野ちひろ美術館。前者は、今日の建築の議論の枠組みを超越したものであるように思えたし、その建築を含めた周りの環境にやられてしまった。後者は、自分の関心のある領域ということもあるけれど、ハードとソフトの両方の調和をみせていて、特に館長の松本猛さんの考え方に、美術館運営に関する興味をもった。子どもも大人もお年寄りもゆっくり楽しめる幸せな美術館。

長野を訪れたときの玄関口としたのが茅野だった。
茅野駅の目の前に建つ茅野市民館は、マルチホール、コンサートホール、美術館、図書室などからなる複合施設。市民が積極的に参加してできたらしい。


特に大都市でみられる「エキナカ」の地方・公共版といったところ。正確には「ナカ」ではないけど、線路と平行に配置されたガラスの図書室は駅と同化し、プラットホームで本を読むような感覚。電車を待つまで図書室で本を読んで、電車が来てから駅のホームに駆け込んでも十分間に合うくらいの距離と視認性がある。


美術館もふらっと立ち寄ることができ、隣の市民ギャラリーは、二階へ上がる階段などからもその様子が見られる。

古谷さんのせんだいメディアテークのコンペ案が実現していたら、こういう状況がところどころで見られる感じだったんだろうな。
それにしてもこれが「公共施設」なのがいいなあ。個人的には、コンサートホールの必要性はよくわからないんだけど、一階の、ホワイエでもありロビーでもあるような、イベントなどによって様相が変わるだろう空間のあり方を想像するのも面白い。
訪れたのは平日の夕方だったこともあり、館内には高校生が大勢いた。宮台真司さんのいうような、建築家がつくるポストモダンな建物の典型なのかな、とも思ったが、自分が高校生だったらやっぱり来ちゃうよね、といった感じ。屋上にある小ぢんまりとした展望台にたたずむ高校生カップルのぎこちなさがなんとも微笑ましかった。

一階のレストラン/カフェでパスタを赤ワインとともに食し、あずさで熟睡しながら東京へ戻る。