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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

Vivo City ―シンガポールの巨大ショッピングモール

トランジットに5時間かかるため、無料バスによる市内観光をしてもよかったのだが、伊東豊雄さん設計のショッピングモール、ヴィヴォシティを訪れることにする。チャンギ空港からS$2.90でハーバーフロント駅へ。車内から見る街の様子は、緑がいっぱい、ショップハウス*1がいっぱい、という感じ。瓦屋根を葺いた住宅はパステルカラーに彩られていたりと、日本に似ているといえなくもない風景も少し見られる。乗換えを含めて45分ほどでハーバーフロント駅に到着。ヴィヴォシティは駅に直結している。地下には巨大な駐車場があった。

  • ヴィヴォシティ(設計:伊東豊雄、2006年)


外壁のパターンやぐねぐねした意匠が伊東さんぽい。こりゃ徹底して海の波をモチーフにしてるんだろうなあ。伊東さんの好きな(?)水玉を変形させたようなパターンも様々なところで取り入れられている。

内部はまさに巨大なショッピングセンター。

トヨーイトー!的なデザインが最も目にできるのは屋上かも。うねる屋根「ウェーブルーフ」は「ぐりんぐりん」にみるような近年のデザインボキャブラリーのひとつといえるだろう。
この構造や施工については以下に詳しい。「南京玉すだれ」構造はちょっと興味を惹く。

この屋上はその名も「スカイパーク」。テナントを入れずにちょっとしたプールを設けたりして屋上を開放したところがなんとも贅沢で、そして戦略的だ。屋上には森美術館副館長の南條史生さんがアートディレクションを担当したパブリックアートが点在している。

ここから見る、シンガポールの観光地の一つセントーサ島の眺めがまた良い。島へと移動するゴンドラが夕日に映える。テラスにはところどころに斜面や段差が設けられ、カップルや家族連れが憩っていた。

横浜ベイクォーターにも似てるなあ。

屋上のフードコート"food republic"も東南アジア的な活気にあふれていて楽しい。ここで腹ごしらえをして空港に戻る。んー、トランジットをシンガポールにして良かった。

*1:一階部分を店舗、二階より上をを住居とした街路型店鋪併用住宅。マレー、ヨーロッパ、中国の折衷様式。