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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

松山市 大街道商店街の空室状況

故郷の愛媛県・松山に少しだけ帰省した。

松山市の中心部、通称「街」に飲みに行くついでに、あらためてラフォーレ原宿・松山を拝む。この建物は今年1月に閉館した。今回訪れてみると、建物はまだ残っているが、もちろん中には入れない状況だった。

2008年8月のラフォーレ原宿・松山

2008年1月のラフォーレ原宿・松山
閉館と、閉館後の店舗の行方については以前書いた。

今回は、その店舗の行く先を見てみようと中心商店街「大街道」を少し歩いてみた。
この商店街は、いくつかある松山の顔の一つであることは確かで、お盆の最終日であるにもかかわらずいくらかの人手があった。しかし商店街の建物にいくつかの空室が見られたので、その様子を地図にプロットしてみることにした。そうしてあらためて見てみると、ある傾向が見られることが分かった*1
大きな地図で見る
地図の緑色の印はその2階が空室になっているところ、黄色の印は1階の路面店が空室になっているところである。
このように見ると、商店街の一部、具体的には大街道1丁目4〜5の向かい合う辺りに集中して空室が生じていることが分かる。その理由は調べないと分からないのだろうが*2大街道商店街だけを見ると、最も地価が高いラフォーレ原宿・松山や三越の建つあたり(地図上では「一番町交差点」のあたりで、松山市中心街の玄関口のひとつにあたる)から少し離れたエリアだということはいえるかもしれない。住んでいた頃を思い出してみても、確かにこの辺りの店舗は入れ替わりが多く、同じゲームセンター(マップ中のCLUBZERO)も訪れるたびに何度かテナントが入れ替わっていたように思われる。

こうした入れ替わりの様子を見てみようと、以前作成した、ラフォーレ原宿 松山閉館後の店舗の行方をプロットした地図に、今回の地図を重ねてみた(赤・青印は新たな店舗の移転先。赤く示した箇所が空室の集中するエリア)。これを見ると、ラフォーレ原宿・松山閉鎖後の店舗のいくつか(3ブランド)がこの地点に移っていることが分かった*3。空室がたまたまあったからなのか何なのか理由は自分には分からないが、やはり入れ替わりが多いエリアなのだろうということはおぼろげに見えてくる。
空室と化している現況だけを見るとなんとなく寂しい気持ちになってくるが、見方を変えれば、ここは松山市中心部でも移り変わりのある活気のある場所ともいえるかもしれない。店舗の入れ替わりが無く、新陳代謝の無いまま寂れてゆく商店街よりよほど健康的なのかもしれない。
ともあれ、こうした状況は経過をつぶさに観察するしかない。ひとつ再認識したのは、松山市中心部とひとくくりにしても、その中では日々、店舗・エリアの移動が生じ、衰勢が生じている動的な場所であるということなんだろうな。

*1:別に、地方商店街が寂れゆく!とか言いたいわけじゃないよ。

*2:調べても分からないかもしれないけど。

*3:店舗の移転先の一つが空室であることも分かった。これから移転してくるのだろうか。(もう出たわけじゃないよね?)