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開発業者勤務(東京・仙台) → 四国松山へUターン。建築・都市・街・不動産・観光などに関するメモ。

教養、ブレードランナー

ご存知の方も多いだろうが、『ブレードランナー』(1982年・米)という映画がある。ゴチャゴチャと描かれた未来都市がかつて建築系の人々の間で話題をよんだのだそうだ。先日、ブレードランナーは建築系にとって教養であってほしい、とある建築評論家のかたが書いていたのだが、私の個人的な感想としては、学部のときに見直したブレードランナーにいまいち面白さ(都市的な)を感じなかった。感じなかった、といういいかたは語弊があるかな、それほど衝撃的でもなかった、というのが正直なところだ(ストーリーとしてもそんなに楽しめなかったし)。
そういう風に思っているところに、私より幾つか年上の人たち(20代)と話す機会があったのでその話をしてみると、意外にも似たような意見を得ることができた(あわせたのか?)。私が生まれたのは1981年であり1歳のときにブレードランナーが公開されたことになるが(ちなみに映画『AKIRA』は1988年だ)恐らく、私たちが生まれ育ち、物心ついたときにはブレードランナー的な都市像は他の多くの映画やメディアで広く流布されることになり、ブレードランナーをみてもピンとこなかったんだろうなぁ、と今になって思う。
そういうわけで、かつて提示され新鮮だった未来のイメージも、現実化する前に古くなるのかなぁと考えた次第だ。